セトイチ 月が綺麗ですね
この夜空のなかで、
月というのは特別な存在だ。
ふと見上げた目線の先に
静かに浮かんでいるのを見つけると、
目が離せなくなってしまう。
どうして人は、月に惹かれるんだろう。
そういえば、こんな話がある。
ある文豪が、英語の「I love you 」を
「月が綺麗ですね」と訳した。
という逸話があるとか、ないとか。
なるほど。日本人らしい品のある告白だ。
それはそれとして。
今宵も、月が綺麗ですね。
穏やかなふくらみ。静かで品の良い酒。
夜空でひと際明るく輝き、見上げる者の心情を包みこむ月のように。
合わせる物の持ち味を生かすことで、かえって自分の存在価値が大きくなる、そんな酒です。
酵母が活かした、仕込み水の特長。
瀬戸酒造店の仕込み水の良さは、味がつぶれることなく
ふくらみのある酒に仕上がることです。蔵ならではの特徴を素直に出してくれる
協会10 号酵母のおかげで、仕込み水の良さが出た酒になりました。
月を見上げながら、ゆっくりと。
秋の夜に、ひとり静かに思いを巡らしながら飲むもよし。
大切な人と夜空を眺めて、やさしく語らいながら飲むもよし。
鯛や平目の刺身や小田原の高級かまぼこなど、品のある肴によく合います。
セトイチ 月が綺麗ですね
夜空に静かに浮かぶ月のように、
穏やかでふくらみのある品の良い酒。
杜氏よりお客様へ
協会10号と山田錦による純米吟醸。
個人的にとても好きな酵母なのですが、西日本に居た時はそこの蔵に10号を使う商品のラインナップがなかったので、久し振りの再会です。
昔ながらの6、7、9、10号は各蔵によってかなり違う酒になる様です。特に遣り方を変えている訳でなくても、その蔵ならではの特徴的な酒になります。
この酒も今まで知っていた10号とは違った面を見る事ができました。
有難いことに、味がつぶれずにふくらみのある酒になる仕込水の特長が良く出て、どこも障りのない静かな心持ちで飲める良酒になったと思います。新酒ばながとても快いのも美点です。